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大学院概要

会津大学大学院 コンピュータ理工学研究科

  1. 本学大学院の特色
  2. 専攻
    コンピュータ・情報システム学専攻
    情報技術・プロジェクトマネジメント専攻
  3. 課程
    博士前期課程
    博士後期課程

会津大学大学院は、コンピュータ理工学分野における学術の理論及び応用を教育研究し、その深奥を究めて文化の進展に寄与すること、創造力豊かで人間性に富む人材を養成し、学術と産業の連携による地域・産業の振興発展に寄与すること及び生涯教育に関する多様な要請に応えることを目的とし、併せて科学技術の研究ネットワーク形成の新たな拠点かつコンピュータ理工学分野において、国際的に貢献できる先駆的な学術教育研究の場として、平成 9年 4月に設置されました。

平成20年 4月には、これからのIT 産業を担う人材の育成を目標に掲げ、新たな集中研究型プログラムが開設されます。このプログラムでは、国際的な教育を受けた先端情報技術の専門家を育成するという目標のもと、プロジェクト開発・運営に重点を置き、チーム主体の、産業界をより強く意識した研究が進められます。
また、工房型(短期的な講座)の新たな研究環境が整備され、博士後期課程の学生が、工房でのリーダーとして活躍することが期待されます。


会津大学大学院を目指す皆様へ

大学院研究科長
Nikolay N. Mirenkov

会津大学は、コンピュータ理工学や情報技術に関するさまざまな分野の高度な学問を、分野の枠を越えて学ぶことのできる大学です。また、英語、数学、異文化についての知識の基礎を十分に学びそれを実際に活用する場に恵まれていることも、ユニークな教育を支える柱となっています。
本学は、グローバルで相互依存的な現代世界を理解するためには最適な場所でもあります。それは、本学の教員の約38% が外国籍であり、様々な国の文化が入り混じった独自の環境は、本学の魅力の一つとなっているからです。また、本学学生は学生生活全般において英語を使うことになります。例えば授業や、セミナー、研究成果発表などは英語で行なわれ、22 もの国々出身の教員やクラスメートとほぼ毎日英語で話をすることになります。
大学院では、トップダウン教育により基本的知識および専門技術の獲得を目指します。大学院における研究開発の目標は、学界や産業界で認められるような価値のあるプロジェクトの計画・実施を基本にしており、その目標に沿うよう、専攻するコースやセミナーを選択し、コンテストへの参加を決めるようになります。
学生一人ひとりに対して、個人を主体とした学術的研究、また研究チームを主体とした産業界と連携した研究など、様々な研究開発の機会が与えられます。このような活動により、学生の独創性や協調性、自発性、指導力の伸長が期待されます。

新しくかつ有用な発想を生み出す力を育成するとともに、学術分野及び日常生活においての問題解決の姿勢、そしてチャレンジ精神を養うことも大学院教育の主眼であります。すなわち、既存の知識を学び、新しい知識を発見し、そうして得られた知識をオブジェクトやプロセスの特徴として、様々なメディアを混在させた複合形式で提示することです。様々な形式で提示することで、その知識が理解しやすくなり、より多くのユーザにその知識が普及します。

本学が有する国際的経験と、国内の産業界からの提言等を勘案し編成された、最先端かつ多彩なコースは、3つのカリキュラム(教育カリキュラム、研究カリキュラム、ナレッジオンデマンド)にまとめられています。国際的な教育を受けた研究者ならびに産業界のリーダーとなるIT スペシャリストを養成するという目標のもと、26 校の海外の大学と21の全国規模の機関や企業からの協力を得ています。

以下は、大学院の教育の主眼となるものです。

  • 豊富な選択科目と高度な講義
  • 研究プロジェクトへの参加と実際の問題解決能力の育成
  • プロジェクト開発責任者としての訓練
  • 学術論文やテクニカルレポートの作成
  • 特許開発
  • 研究セミナーや国内外の会議での研究発表
  • 本学の履修科目である「創造工房セミナー」への参加
  • 各種コンテストへの出場
  • 産学連携事業への参加

会津大学の教育研究施設・設備は非常に優れており、各自の研究内容に応じて、インターネットへのアクセスをはじめ、UNIX ベースの最新ワークステーションやWindows ベースのパソコンその他の機器を利用できる環境が整っています。例えば、学内には産学イノベーションセンターの設備(3D シアターや運動解析ルームなど)、3 年ごとに更新される大規模コンピュータネットワーク(24 時間アクセス可能)、複合現実システム、特別音響室、高速プロトタイピングシステム、ロボットなどが整備されています。学生にとっては恵まれた研究環境です。

本学の図書館は、コンピュータサイエンス関連の蔵書が充実しており、最新の研究論文が掲載された学術誌も多数配架されています。定期購読されている学術誌の種類は600 を越え、国内で有数の蔵書数を誇っています。学生全員がIEEE デジタルライブラリーへアクセス可能です。
本学の学生は会津若松に居ながらにしてIT 関連の国際会議に参加できます。(国際会議が毎年5、6 回本学キャンパスで開催されるため)
会津大学では、授業だけでなく、各種の課外活動や日常生活の様々な場面が学習の場になり、皆さんが今まで抱いてきた世界観、現在そして今後の世界観にも重要な影響を与えることでしょう。

平成20 年度にはハルビン工業大学(中国)、ノボシビルスク国立大学、ノボシビルスク国立工科大学(ロシア)との協定によるデュアルディグリープログラムが始まります。学生は海外留学の経験が得られるだけでなく、2つの大学の学位を取得することも可能になります。

上述の事業に加え、大学院の教育改革のための事業も進められ、文科省からの助成金を受けています。

本学への進学を考えている皆さん、自分の考え、要望、期待、そして夢を持って入学してください。入学後は、できるだけ多くの質問をしてください。会津大学の教職員は、皆さんの目標達成と夢の実現のために精一杯の支援をしていきます。
我々会津大学の教員は、若者の可能性を信じています。


本学大学院の特色

1. 4学期制(クォーターシステム)
本学大学院の多様な教授陣と優れた教育環境を活かし、科目の多様化や創造性のある人材育成へのニーズに応えるため、全国初の4学期制を採用しています。
2. 最先端の教育内容
世界各国から選ばれた第一級の教授陣により、その国際的経験を活かしながらも、国内の産業界からの提言なども取り入れた、最先端の教育内容を実現しています。
3. コンバージョン科目
コンピュータ理工学分野以外から入学する人のためにコンバージョン科目を設置しています。また、指導教員が勧める場合には学部の科目を聴講することも可能です。
4. リサーチアシスタント(RA) 制度
博士前期課程におけるティーチングアシスタント(TA) 制度に加えて、博士後期課程においては、研究支援体制の充実・強化を図り、若手研究者としての研究遂行能力を育成するとともに、大学院生に対して報酬を支給し経済的に支援するため、リサーチアシスタント(RA) 制度を導入しています。
5. 無学期制(タームフリーシステム)
無学期制は、本学大学院博士前期課程に新たに設置される情報技術・プロジェクトマネジメント専攻とその柱である先導的IT スペシャリストプログラムに取り入れられるユニークな制度です。学生一人一人のニーズに合わせて研究への集中度や進度を調整したり、また、IT 業界での実務経験のある社会人学生に対しては、2年間の修了年数を1年半に短縮することも可能です。

専攻

コンピュータ・情報システム学専攻

専攻長
宮崎 敏明

副専攻長
マイケル・コーエン

本専攻は、学部のコンピュータソフトウェア及びハードウェア両学科に基礎を置き、その間の壁を取り払うことによって実現されるコンピュータシステムを用いて現実の問題を解決することで、その処理対象である“情報”の構造と機能について研究することを目的としています。

具体的には、コンピュータネットワークシステムや組み込みシステム、VLSI テクノロジ、コンピュータデバイス、ロボット工学、コンピュータ構成と並列処理、バーチャルリアリティ、マルチメディア、バイオメディカル情報技術、情報検索、ヒューマンインターフェース、知識工学、サイバネティックス、インターネットコンピューティング、宇宙研究のための情報技術などについて最先端の研究を行います。

コンピュータ・情報システム学専攻のカリキュラムは、問題解決研究を基礎としており、修士論文の作成は、専攻に応じた必修科目である研究科目として行われます。修了に必要な総単位数の2 割がこの研究科目に割り当てられています。本専攻のカリキュラムは、個人を主体として従来のペースで研究が進められるようデザインされています。

第1教育研究領域
(バーチャルリアリティ、マルチメディアとバイオメディカル情報技術)
第2教育研究領域
(コンピュータ構成と並列処理)
第3教育研究領域
(マルチメディア検索、ヒューマンインターフェースとロボット工学)
第4教育研究領域
(知識工学、サイバネティックスとインターネットコンピューティング)
第5教育研究領域
(組み込みシステム、VLSIテクノロジとコンピュータデバイス)
第6教育研究領域
(アルゴリズム、コンピュテーショナルモデリングと理論的コンピュータサイエンス)
第7教育研究領域
(コンピュータネットワークシステム)


情報技術・プロジェクトマネジメント専攻

専攻長
過 敏意

副専攻長
サバシュ・バーラ

文部科学省と経団連は近年、日本のIT スペシャリスト育成についての状況分析を行い、その結果、現状は速やかに改善されなければならないという結論に達しました。昨今の大学院生は、拡張性のある情報インフラやweb 指向のコンピューティング、組み込みシステムなどの領域で、信頼性の高い安全なソフトウェアを開発する能力が不十分であり、また、チームを組んでの研究開発や、国内・国際レベルでのシステム開発プロジェクトの進め方を熟知している者が少ないのではないかと危惧されています。

本専攻は、新しいプロセスを導入することでこのような状況に対応すべく開設されました。すなわち、IT 産業に関わる問題を実際に解決することを通した教育を行い、様々な機会とチームで取り組む環境を整えることで、他者との協働、個人としての取り組みの両方で自主性を発揮できるようなリーダーシップを育成すると同時に、国際的教育を受けた最先端の情報技術専門家の育成を目指しています。

具体的な研究開発領域は、組み込みシステムやweb指向のコンピューティング、拡張可能な情報インフラのための基礎知識及び応用技術に重点を置いたものになっています。

本専攻での教育研究は「ソフトウェア開発アリーナ」と呼ばれるスーパーコースを核としており、修了に必要な総単位数の4 割がソフトウェア開発アリーナに割り当てられています。このスーパーコースでは、学生がチームを組んで試験的にソフトウェアシステムを構築すること、4 篇のテクニカルレポートを作成すること、そして論文1 篇が国際会議論文集へ掲載されることが求められます。チーム協働による集中的研究がこのプログラムの特徴です。

プログラムの詳細は、http://borealis.u-aizu.ac.jp/its/ を参照ください。

本プログラムは以下の機関によっても評価されています。

第8教育研究領域
(ソフトウェアエンジニアリングと情報セキュリティ)

課程

博士前期課程(修士課程)科目構成

  1. コンバージョン科目
    1. コンピュータ論理回路設計論
    2. プログラミング言語
    3. オペレーティングシステム
    4. コンピュータアーキテクチャ
    5. アルゴリズムとデータ構造
    6. 形式言語とコンパイラ
    7. データベース管理システム
    8. コンピュータグラフィックス
  2. 専門科目(各教育研究領域を参照のこと)
    1. 第1教育研究領域(バーチャルリアリティ、マルチメディアとバイオメディカル情報技術)
    2. 第2教育研究領域(コンピュータ構成と並列処理)
    3. 第3敦育研究領域(マルチメディア検索、ヒューマンインターフェースとロボット工学)
    4. 第4教育研究領域(知識工学、サイバネティックスとインターネットコンピューティング)
    5. 第5敦育研究領域(組み込みシステム、VLSIテクノロジとコンピュータデバイス)
    6. 第6教育研究領域(アルゴリズム、コンピュテーショナルモデリングと理論的コンピュータサイエンス)
    7. 第7教育研究領域(コンピュータネットワークシステム)
    8. 第8敦育研究領域(ソフトウェアエンジニアリングと情報セキュリティ)
  3. セミナー科目
    1. 発表セミナーI・発表セミナーII
      学生は、専攻や学年を越えた多様な発表を聴くことによって広い分野の知識を習得するとともに、自身が学び研究したことを発表することにより、効果的な発表のための手順や資料の作成、各種機器の効果的使用といった発表力の向上を図ります。
    2. 研究セミナーI 〜研究セミナーVIII
      教育研究領域を同じくする学生グループが、その教育研究領域の教員グループのもとで、先端的研究論文の輪読等により、専門的知識を一層深め、研究の方法論等について高度な訓練を行うとともに、関連する分野を学ぶことで自らの研究の幅を広げることを目的としています。
    3. 創造工房セミナーI 〜創造工房セミナーVIII
      各教育研究領域の教員グループの指導のもと、創造的活動、主としてものづくりに取り組みます。同時に、研究成果を社会に還元し、社会のニーズを的確に捉えるために、企業や他大学等の研究者との合同セミナー等を開催し、積極的に社会との連携を図ることを目的としています。創造工房セミナーは二学期に集中して行われます。
    4. ティー(Tea) セミナー、各種コンテスト
      上述の既存セミナーに加えて、先導的IT スペシャリストプログラムでは、仲間同士での報告会のようなティーセミナー、テスト、各種コンテストなどを実施します。ティーセミナーでは、少人数グループに分かれて、学生一人一人が自分の研究活動や研究に関して興味を持っていること、問題点などについて話をし、同時に他の学生から得られた情報について考察します。また、自分が得た知識について少なくとも3回のレポート提出が求められます。学生は、Javaコンテスト、インターネット検索コンテスト、バグ検出コンテスト、ACM/ICPC(Association forComputer Machinery 学会主催の大学を対象とした世界規模のプログラミングコンテスト)などの各種コンテストに参加し、厳しい条件のもと、また、時間や場に応じて、自分の持っている知識をフルに稼働させ、問題の答えを見つけていくことで、自分の力を確認することができます。学生は少なくとも3種のコンテストへの参加が求められます。
  4. 上級科目
    1. コンピュータ・情報システム学研究(修士論文作成)
    2. ソフトウェア開発アリーナ(実際の問題解決能力育成)

博士後期課程(博士課程)

授業科目はなく、研究科目(研究指導)のみが置かれ、特別セミナーと特別研究があります。

〔特別セミナー〕
各教育研究領域の教員グループの指導の下、先端的研究論文の輪読等により専門的知識を一層深め、研究の方法論等についてより高度な訓練を行ないます。
〔特別研究〕
研究指導教員の指導助言により決定された研究課題について、その教員の指導の下で研究を行い、博士学位論文を完成させます。
  • 学生は、研究指導教員と必要に応じて副研究指導教員の指導を受けます。
  • 研究科目(研究指導)の実施方法のひとつとして、本学以外の研究施設等において研究を行える特別研修プログラムがあります。
  • 平成20 年度には、工房型の新たな研究環境が整備されます。博士後期課程の学生はそれぞれ自分の工房を持ち、若手研究者として研究を進めます。多様な専門領域に対応できる指導者のチームがこれを支援します。