ソフトウェア学科長就任にあたって

Nikolay N. Mirenkov

会津大学の大きな目標は21世紀に向けてITのエキスパートを育成することで ある。会津大学では教育システムの基盤として(1)コンピューターサイエンス、 数学、英語の基礎知識を教える伝統的大学スタイル、(2)プログラム言語、 ワークステーション、PC、インターネット、その他の情報技術を充分に使いこなす 技術を有する人的資源を育成することを主眼とする高度エンジニア訓練スタイ ル、(3)学生の創造性すなわち斬新で有用なアイディアを生み出し、科学的あ るいは日常生活の問題・課題に解答を見出す能力を開発することを主眼とする 研究プロジェクトスタイルの3つを組み合わせている。

従って、ソフトウェア学科の主な任務は上記3つのスタイルを適切に組み合わ せるよう、貢献することである。学生は誰でも才能を持っている。当学科は一 定の知識を与えるだけではなく、各自の才能を見つけ、それを高める手助けを する。学生個々の目標、能力、好奇心を満足させることを目的とする当学部の 活動を挙げれば、一例として、難しいが親しみやすい授業、研究を通じた学習、 様々なコンテスト、幅広い選択科目、活発な指導等がある。また当学科では大 学祭及び大学ホームページを学生の創造性の試験台として利用することを支援 する。

教授陣についても考えなければならない。教授陣は進取の精神、貢献、業績が 認知され奨励されることを認識するべきである。これは難しい問題であり、様々 な側面や意見を抱えているが、貢献、業績の度合が大きければ、将来の大学改 革計画並びに在職期間、明示的・非明示的昇進、文部省規定のサバティカル、 客員研究員の招聘、名誉教授称号の授与等においてより大きな配慮と支持を受 けるようになる。

情報技術に関する教育分野の競争は非常に厳しくなってきている。時勢に遅れ ないように努力しなければならない。しかし、見通しは明るく、教授陣の素質 も非常に高いと私は信じている。