石川君孝、広瀬峰文、イエンツ・ヘルダー 会津大学、日本
ドイツのシュツットガルトで Virtual Environment '98 と同時開催されたIEEE YUFORIC Germany '98 において,大学院生の石川君孝が論文 ``A Spatialization Server for a Speaker Array as an Integrated Part of a Virtual Environment'' (「バーチャル環境に統合可能なマルチスピーカ用立 体音響サーバ」 共著者: 昨年度の卒業生の広瀬峰文,イエンツ・ヘルダー) の発表をしました。 本研究はマイケル・コーエン,イエンツ・ヘルダー,ウィリアム・マーティンス のスペーシャル・メディア・グループ内で行なわれたものです。
![]() |
![]() |
立体音響はバーチャル環境において重要な役割を果たします。 ユーザが空間に順応するのを助けたり,空間を演出したり, シーンの中で起こったイベントをユーザに気づかせたり, フィードバックに欠けているものを補ったりします。 会津大学のマルチメディアセンターにはPSFC (Pioneer Sound Field Control) と呼ばれるマルチスピーカシステムが設置されています。 会津大学で開発された立体音響フレームワークは様々な種類の立体音響バックエンド (出力装置)をサポートしており,PSFC システムもその一つです(図1)。 PSFC システムは,本研究の立体音響サーバによってサポート されます。このサーバは容易にバーチャル環境に統合することができます。ま た距離感をモデリングすることで,PSFC システムを拡張しています。 立体音響フレームワークによって,このプロトタイプを異なるアプ リケーションへ統合することで, バーチャルリアリティ環境のための立体音響の利点と問題点を明らかにします。
石川は論文発表だけでなく,IEEE YUFORIC デモコンテストで
「2次バーチャル環境を使ったバーチャル環境のサウンドスケープ(音の風景)
のデザインとデバッグ」(バーチャル環境開発の本質的な部分は立体音響とデ
ザインです)につ
いてデモンストレーションを行ない,1等賞を取りました(図2)。
ツールには音源とリスナを可視化するものとサウンドスケープを変形するもの
が含まれています。
3Dウィジェットのフォーム中で,アプリケーションの座標系からサウンド
スケープの座標系への空間的な写像がコントロールされます。
参考文献: