福島民報にこの文章を書きました。 だいぶ、編集されて短くされてしまいました。 もしよかったら、オリジナルを見てみて下さい。 多分面白いとおもうのですが。。。。

アイヅ♥あいづ!

By Michael Cohen
University of Aizu
公園 マイケル 教授
会津大学

会津若松は、会津大学が16年前に開学して以来私の故郷ですし、私はほかのどこよりも長く会津に住んでいます。会津にいる間に私は、青年から中年へと成長し、うちの子供たちはここ以外のところには住んだことがありません。

ここに住んで幸せです。また、この地域の印象を皆さんと共有できる機会があることを喜んでいます。 会津若松の市街地が好きです。会津若松は人が付き合いやすい広さで、十日市などのお祭りに行くたびに、必ずといっていいほど友人に会います。

最近では、大学の周りの桜もきれいですし、鶴ヶ城のお花見など、地域の活動も楽しんでいます。

有名な観光地のお城や、県立博物館以外では、サンゴルフにあるバッティングセンターがお気に入りです。 夏には、喜多方の花火大会も楽しみです。

個人的にも、大学関連でも、たくさんの人たちを会津にお迎えしています。そのような方々を酒造博物館にお連れします。大学で開催される国際会議のような特別な場合には、東山温泉の、瀧の湯や御宿・東鳳を利用します。お客様たちは皆さん、武家屋敷の裏にある、松平容保公の墓所、亀の形の墓石に感銘を受けています。

富士の湯のような、街中にある温泉も楽しめます。妻はそこで時々肩もみをしてもらっています。富士の湯や、大江戸温泉(旧サンピア)には、一味違った趣向として、ちょっとしたスリルを味わえる「ドクターフィッシュ」(角質を食べる魚)がいます。

また、渋川問屋や、わっぱ飯の田季野のような少し変わったお食事処にお客様をお連れするのも楽しいです。 猪苗代には、野口英世博士の生家の他にも、ビアガーデンやガラス館があり、二、三年に一度くらいお客様を案内して行きます。

私は映画が大好きなので、会津で唯一のハリウッド映画が楽しめる映画館がなくなったのは本当に残念でした。個人商店が大手チェーンに太刀打ちできなくなって、町の中心街がいわゆるドーナッツ現象で、寂れてゆくのは嘆かわしい限りです。

娘は、アピタなどのピカピカファッションが好きですが、私は会津らしさのある中心街のほうが好きです。 数多くはありませんが、ロイヤルプラザに最近移転したBard Landとか、大町通りのCa’ onといったライブハウスもあって、私の学生たちも演奏しています。

野口英世ゆかりの「一番館」など、七日町近くの、家庭的な雰囲気のお店やカフェが好きです。 特別な、「タイムスリップ」の場所もいくつかあります。 コットンクラブノスタルジアショップの見るからにレトロな骨董品のほかにも、素敵に時代に逆行したような「山田ダンゴ屋」は、雰囲気だけでなくその値段までもが「昔」の感覚を呼び起こすかのようです。 山田木綿工房には、天井から垂れ下がる一風変わったベルトがあるのですが、私はこんな、産業革命工房みたいなところが好きです。 七日町近辺で売られている、藍色の色合いはとても自然で、人に満足感や神秘的な感じを与えるものです。 「坂本Eyes」(坂本乙蔵商店)の漆器はそれほど高価でなくとも、丹念に作られており、美術的にも完成度が高いので、私はよく、お土産や結婚のお祝いとして購入します。 私は(DNAのような)二重らせん構造に特別に惹かれるものを感じているので、さざえ堂は私にとって新発見でした。二百年以上も前に建てられたさざえ堂は、工学技術の驚異です。

うちの子供たちは、東明幼稚園、松長小学校、学鳳中学校、葵高校と、会津でよい先生たちに恵まれてきました。 うちの子供たちの努力がときに先生方のご期待にそえないことがあっても、その先生方は間違いなく、献身的でプロフェッショナルです。 その中でも、特に素晴らしいのは、会津バレエスクールの長谷川葉子先生です。先生の下でうちの娘たちは何年もバレエを習い、毎年風雅堂での発表会を経験してきました。創造的で、体を動かすことについては要求度が高く、リズムやテクニックについては完成度が高い先生は、うちの娘たちばかりでなく、ほかの子供についてもその最高のものを引き出してくださいました。私にとっては、教師としての励みとなっている存在です。

ほかの外国人の方と違い、私は会津の冬を堪能しています。学生、家族、友人たちと地元のスキー場へスキーやスノーボードをしに行きます。(サンピア会津でアイススケートができなくなって残念ですが。) 沼尻や猪苗代リゾートスキー場のシーズンパスを何年にもわたって利用していましたが、最近は猫魔スキー場とタイアップした、アルツ磐梯を専ら利用しています。出かけるのは週末ばかりでなく、大学の同僚とナイターにも行きます。

暖かい季節は、裏磐梯の五色沼にお客様を案内します。 諸橋近代美術館の会員にもなっているので、こんなに素晴らしい自然の中に世界的な芸術を堪能できる美術館があることがとてもうれしいです。 色を研究する科学者としては、裏磐梯にある郵便局やコンビニの標識の色が、普通の人目を引くような女の子っぽい色に比べて彩度を落してあり、その地域の自然保護という理由で低彩度の色を義務付けていることに興味を覚えます。 また、東山ダムの向こう側にある東山美術館や、南会津郡にある、ユニークな「アウトサイダー芸術」コレクションがある、ミニモアイ美術館の名前も紹介しておきます。

私の家族はこの地域を自転車で移動することが好きです。日本人は普通自転車に乗るときにヘルメットをかぶりませんが、私は自転車競技の選手とかモルモン教徒の人たちのように、安全のためにヘルメットをかぶります。子供や若者もそうしてもらいたいと思っています。 大学の周りでは、写真で、私と妻が乗っているような、セグウェイ・スクーターに乗るのも楽しいです。 (川合 麻里子さんの写真)

夏には自転車で、会津レクリエーション公園を通って、会津若松から一番近い、猪苗代湖の小石浜まで行きます。時には、中田浜まで行くこともあります。猪苗代湖は日本で三番目に大きい湖で、水も澄んでいてきれいですからゆったりと泳ぐには理想的です。これこそ宝です。 49号線ではない旧道で飯盛山の方面に戻るのは本当に楽しいです。この道は金屋というところを通りますが、ここは私が世界で一番好きな場所のひとつです。ここに広がる緑の風景は疲れた目を休ませてくれますし、段々畑は魂に安らぎを与えてくれます。段々畑の丘のふもとではこごみ摘みができます。

うちの子供たちが小さいころには、背炙山、美里町本郷の白鳳山、会津ドーム、おおるり公園といった、会津中のいろいろなところにあるフィールドアスレチックを楽しみました。また、長年会津インターナショナルスイミングスクールで、水泳もしていましたが、最近は、お城の近くの(日本で一番古い!)日新館スイミングスクールに行っています。

ショッピングも地元で楽しんでいます。いくつか生協にも加入していて、健康的な食生活に心がけています。ですから、地元で有機栽培されたお米を買うのにいくらか高くてもかまわないと思っています。りんどんというパン屋さんのような、一般的な行きつけのお店もありますが、特別支援教育学校の生徒が主に働いている、大学の隣にあるパン屋さんについては触れておきたいです。ここは値段も手ごろで、素敵な環境にあり、おいしいパンを売りにしています。

49号線沿いのファーマーズマーケット、りんご狩りには、会津フルーツガーデン(河東の芳賀農園)、どちらもお勧めです。 奥会津では、大きな木の根元に抱かれるように佇んでいる玉梨豆腐の店が好きです。

今までで、私たち家族が行った、一番大きな自然探検は、せたごろ?川渓谷ハイキングと入水鍾乳洞です。そういう地下の通路は、屈んで、膝の深さほどの冷たい水の流れに浸かって、閉所恐怖症になりそうな天井を避けながら進んでいかなければなりません。私の家族は、湿って、暗くて、封じ込められて、寒いのはみんな嫌いなので、そのときうちの家族四人しかいなかったので、家族全員が勇敢にもその鍾乳洞を制覇したのは、えらい!と思いました。

会津の人たちは、とても気さくに手を貸してくださり、温かく迎え入れてくれて協力的、保守的だけれど親切です。 私のところで学んでいる留学生はとくに地元の心優しい方々のお世話になっています。

大学でのセミナーや大学祭は地元の方々が大学での研究や課外活動を知り、大学の教職員や学生たちと顔見知りになるよい機会です。 私はこれを読んだ方々が、どんどん大学に来てくださり、会津についてもいろいろ伺えたらうれしいです。