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電源回路

電気回路や電子回路において、直流電源として電池もしくは 直流安定化電源によって電力が供給される。 電池は手軽であるが、ランニング コストがかかるので、直流安定化電源が利用されることが多い。 この実験ではオシロスコープの測定対象として、この電源回路を 取り上げ、整流方式による波形の違いや平滑回路、定電圧回路の 働きを確認する。


  
Figure 4: 直流電源ブロック図
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\psbox[scale=0.75]{Fig/DCblock.eps} \end{center}\end{figure}

一般的な直流電源回路は図4で示すような 構成になっている。 家庭用コンセントには100Vの交流が来ており、それを変圧器を 用いて必要とする電圧近くまで降圧する。 その後、整流、平滑化、必要に応じて定電圧化を行ない 直流出力が得られる。

変圧器で降圧したままの、 整流器に入る前の50Hz交流は図5に示す正弦波であるが、半波整流された 後は、図6(a)のようになる。 全波整流(教科書141頁、図4・2が全波整流 回路と平滑回路である)された後は、図6(b)のようになる。
これらの整流波形をさらに滑らかにするために、コンデンサの充放電を利 用した平滑回路を通すとそれぞれ図7の(a),(b)ような やや滑らかな波形になる。 図7(b)の波形は、教科書141項,図4.3の コンデンサ電圧波形と同じである。 しかし、平滑回路を通してもまだ交流分が残っており、これを 脈動(リップル)と呼んでいる。

また、図8は全波整流の平滑化過程の波形を示している。


      
Figure 5: 整流前の交流波形
Figure 6: 整流後
Figure 7: 平滑後
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\psbox[scale=0.4]{ex2_fig4.eps}\hspa...
...cale=0.6]{ex2_fig5.eps}\psbox[scale=0.6]{ex2_fig6.eps} \end{center} \end{figure}


  
Figure 8: 全波整流の平滑回路各段階での波形
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\psbox[scale=0.75]{ex2_fig7.eps} \end{center}\end{figure}



Kenichi Kuroda
2000-06-23