一般に、トランジスタを正常な状態で働かせるには、限界値を越えない範 囲でトランジスタを使う必要がある。この限界値を最大定格という。その 中で、最大コレクタ損失PCはVCEとICの積で表され、これは熱 に変わり、コレクタ接合部の温度を上昇させ、やがてはトランジスタの破 壊につながる。
今回の実験で使用するトランジスタ、2SC1815の最大定格は
● 最大コレクタ損失 | : 0.4W(400mW) |
● 最大コレクタ電流(連続) | :150mA |
● コレクタ最大電圧(ベース開放) | :50V |
である。
今回の実験ではこれらの最大定格を越える心配はほとんどないが、トラン
ジスタは熱に弱いので必要以上に電圧、電流を加えないよう注意すること。
実験に使うトランジスタ - 2SC1815の電極は、図3に示すように
E(EMITTER、エミッタ)、C(COLLECTOR、コレクタ)、
B(BASE、ベース)の順番で並んでいる。