a) 抵抗

大型の抵抗には「１k$\Omega$ 100WV(J)」のように規格がそのまま書いて ある。ただし2番目の数字は使用電圧をVで表したものである。両端の電圧 がこの値以上になるような使い方をすると、発熱のため精度が保証されず、 場合によっては変質することを表す。( )内の英字は誤差を表し、M =20%, K = 10%, J = 5%, G = 2%である。一方、小型の抵抗の大部分は、値 がカラーコードで示されている。カラーコードは、4本ないし5本の色 の輪からなっており、その読み方は以下の通りである。片方の一本だけ離 れた輪、あるいは太さの異なる輪が誤差を表す。抵抗値は、誤差の輪の反 対側から読む。4本表示の場合は、第1色が10の位の数、第2色が1の位の数、 第3色が10のべき乗の数を表す。5本表示は、高い精度の抵抗に用いられ、 第1色〜第3色が100〜1の位の数、第4色が10のべき乗の数を表す。色と数 の関係は次のとおりである。

 

Table 3: 抵抗のカラーコード

黒	茶	赤	橙	黄	緑	青	紫	灰	白
0	1	2	3	4	5	6	7	8	9

誤差の輪の中には、茶（1％）, 赤（2％）, 金（5％）, 銀（10％）が用 いられる。たとえば、紫・緑・橙・金なら、

$$75 \times 10^3 \Omega = 75\rm {k} \Omega$$

で誤差が5％であることを表す。カラーコードで値が表示されている抵抗 の発熱に対する制限は、使用電圧ではなく電力容量で与えられており、そ の値（1／4Ｗ, １Ｗなど）は外形の寸法で区別されている。したがって同 じ電力容量のものは同じ形に作られている。詳しいことはメーカーの資料 を調べたり、経験者に聞くとよい。