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レポート

実験が終了したら、必ずまとめを行ない、次の実験の時、実 験室のダンボール箱に、レポートとして提出する。レポートは班の全員が提出す る。次の実験日に提出できない場合は、前日までに、研究棟222-B(黒田)、又は226-A(飯塚)に提出すること。前に実験のレポートを書き終 らないうちに、次の実験が始まってしまうと、ますます書けなくなるので、 必ず次の実験までにレポートにまとめて提出すること。

このまとめという作業は、実験に必修であることを強調しておく。つまり、 まとめが済まない限り、実験は終ったとはいえない。

このまとめの段階で、実験ノートが不可欠であり非常に役に立つ。

レポートは、自分の実験結果とそれに基づく意見を他人に伝えるためのも のであるから、記述内容が正確で、明快、首尾一貫していて、読みやすい ものでなければならない。レポートでもっとも重要なのは、分かりやすく 整理された結果と、その検討や考察である。

レポート作成上の注意

本文および表はA4版横書きレポート用紙に、また図はA4グラフ用紙に記入 すること。本文と図表には、綴じ代として、上下左右に3cm以上の余白 をとっておくこと。 参考までに、最後の頁に、図、表の例をあげておく。

レポートの作成方法

120D
表紙
レポート用紙に、実験題目、実験日、実験場所、提出日、報告者の学籍 番号と氏名、共同実験者の学籍番号と氏名を記入する。
220D
本文の作成
1
実験目的
2
実験原理
3
実験装置
4
実験方法
5
実験結果
6
考察、および感想
等である。
320D
頁の記入
本文と図表には、用紙右上にページ番号をつけること。
420D
綴じ方
本文の上に表紙を重ねて、用紙を縦置きにして、左側をホッチキスで綴 じる。横書きした図表がある場合には、縦置きした時に、図表の上が左 側にくるように綴じる。
520D
図表の書き方
実験データの分かりやすい表現としては、図、グラフ、あるい は表による的確な表現方法の選択が必要である。通常使用されるグラ フには、1mm方眼(リニア)、片対数、両対数があり、これらの使 い分けも表現技術の一つである。
グラフには、何の関係を表すグラフか、その表題を記入す る。
グラフの縦軸、横軸、目盛りをはっきりと示し、縦軸と横 軸の物理量の名称、記号、そして単位を示す。グラフの軸目盛りは、 定規を用いて引くこと。
実験の場においては、測定値をグラフ用紙にプロットすること が重要である。測定値を数値表に記録するのも大切であるが、その場 で必要なのは、多くの場合はグラフである。測定結果を、その場でグ ラフ化しながら実験を進めることにより、適切な測定間隔がわかる。 一般に、変化が急激な部分では細かいステップによる測定が必要であ り、穏やかな部分では粗いステップで構わない。
対数グラフにおいては、測定間隔の設定に配慮が必要である。 変化が急激でない場合は、対数グラフ上ではほぼ等間隔になるよう、 たとえば、次に示すように測定点を決める。

$1-3-10-30-100-300\cdots\cdots$ もっとも粗い測定間 隔
$1-2-5-10-20-50-100-200\cdots$
$1.0-1.4-2.0-3.5-5.0-7.0-10-\cdots$ 細かい間隔

実験を行ないながら記入するグラフの一つの目的は、 測定ミスに気づくことである。ある点の測定結果が、その前後のデー タや、これまでの理論学習から推測される点からはずれている場合に は、測定ミスの疑いがあるので、その条件における再測定を行なうべ きである。

このように、実験を行ないながら記入するグラフは非常に重要である。 これは提出用のグラフではないので、どんなに汚れていても構わない。 間違いの点は消しゴムで消さずに、×印で消しておく。



Kenichi Kuroda
2000-06-23