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波形観察と測定

120D
整流前の交流波形[*](図5)を観察しなさい。 同時にオシロを用いてPeriod(周期)、Frequency(周波数)、 Amplitude(電圧振幅)、High(波高値、最大値Vm)、RMS(実効値V) を測定しなさい。 また、0V-AC間の交流電圧をテスター(AC25Vレンジ)または デジタルマルチメーターで測定しなさい。 これらの測定値は実効値Vであるので、オシロスコー プで測定したRMS値とほぼ一致するはずである。

配線:
POWER SUPPLY UNIT0V端子に、CH1オシロスコー プ・プローブのワニ口グランド・リード(接地端子)を、また上部 のAC端子にプローブ・チップを接続する。 ここではCH2は使わないので、CH2の波形を消しておく。

220D
半波整流の波形観察
オシロの二現象観察機能を使用し、CH2で半波整流波形 (図6(a)参照)、 CH1で基本波を観察、比較しなさい[*]。 また、半波整流波形の周波数、周期も測定しなさい。
配線:
CH2のプローブのグランド・リードを電源パネルの0V端子に接続し、 CH2のプローブ・チップをS3左側の端子に接続する。

320D
全波整流の波形観察
全波整流波形と基本波を観察、比較しなさい。 また、全波整流波形の周波数、周期も測定しなさい [*]

配線:
オシロスコープの2組(CH1, CH2)のプローブはそのままにしておき、 実習回路のS1端子間を附属の白いショート・バー [*] で短絡する。

420D
平滑回路の働き
半波整流波形と全波整流波形を平滑化した場合の波形を観察しなさい。 また、図7(a)(b)に見られるような脈動波形の振幅電圧 $\Delta$を測定し、半波整流の場合と全波整流の場合とを比較しなさい。

手順:
 CH2のプローブ・チップを S3端子からはずし、NSに接続する。そして、CH1のプローブを上部のAC端 子からはずして、S3左側の端子に接続する。

 全波整流の平滑波形を観察する場合は、S1, S2にショート・バーを差し込み、 半波整流の平滑波形を観察する場合はS1, S2を外す。

 この場合、図7と上下反転した平滑波形になるので、 VERTICAL MENUボタンを押してから、 下のMAIN MENUのInvert Offボタンを押し、サイドメニュー に現れたInvert Onを押せば、ディスプレイ上の波形は上 下反転し図7の形になる。

 平滑波形を観察しやすくするためには、CH2の電圧感度を5V/DIV程度に 上げVertical Positionノブで調整するか、入力カップリングを[AC]に すると良い。 また、脈動分の電圧 $\Delta$を測定する場合、オシロの CURSOR機能を利用すると良い。

520D
最終出力波形
この電源の最終的な直流出力(全波整流の場合)を観察、測定しなさい。 その際、特に波形の0レベル(0Vの位置)に注意して観察すること。

(注) 最終回路に定電圧(ツェナー)ダイオードを使っているので、 出力電圧は安定しているように見えるが、実際は約30mV前後の 脈動電圧が残っている。

配線:
S1,S2,S3,S4,S5にショート・バーを差し込み全回路を完成させ、 +SVにCH1のプローブ・チップをつなぐ。



Kenichi Kuroda
2000-06-23